接着剤|レザークラフトにおすすめのボンド(使用方法と使い分けを紹介!)
レザークラフトでは接着剤はスタメン
レザークラフトは、針と糸で縫い合わせるだけと思っていませんか?実はレザークラフトでは、革を繋ぎ合わせる時のズレ防止や膨らみの防止として接着剤(ボンド)をよく使います。
つまり、接着剤(ボンド)の使用の有無で作品のクオリティが大きく変わってきます。本記事ではレザークラフトでよく使われる接着剤(ボンド)の種類やおすすめ商品を紹介していますので参考にご覧ください。
レザークラフトでの接着剤の必要性と使い方
作品のクオリティを上げる隠し味
レザークラフトというと「革を縫う」や「菱目打ち」というイメージがありますよね。おそらく、この記事を読んでいる人はある程度の作品を作ったことがある人なのではないでしょうか?
その中で「接着剤ってもしかしてあった方が良い?」「やっぱ、あるのとないとでは出来上がりに差がある?」と感じているのではないでしょうか。その感覚は合っています。
接着剤が登場する(必要になる)場面
- 革以外(プラスチック等)の物と革を貼り付ける時
- 革同士をしっかりくっ付けたい時
- 仮止めをする時
接着剤は革とプラスチックといった組み合わせや革同士の接着といった場面でよく使われます。革同士を貼り合わせた作品を作った後に中に膨らみが生じてしまうと良い出来とは言えませんよね。つまり、膨らみ防止として接着剤(ボンド)が活用できるということです。
レザークラフトで使う接着剤の種類
レザークラフトで使用される接着剤は酢酸ビニル樹脂系、溶剤系の2種類に分けられます。
酢酸ビニル樹脂系の接着剤とは?
酢酸ビニル樹脂系は、木工用接着剤と言われる商品の成分になります。有名な商品だと木工用ボンドですね。
よく見た事がある黄色のパッケージの木工用ボンドは、酢酸ビニル樹脂成分が50%前後、水分が50%といった配合になっています。さらに速乾性を早めるボンドを選びたい場合は、酢酸ビニル樹脂成分がより多く配合されているものを選ぶと良いです。
酢酸ビニル樹脂系接着剤 | |
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速乾性 | 木工用 |
詳細を見る▼ |
酢酸ビニル樹脂系の接着剤の塗り方は?
酢酸ビニル樹脂系の接着剤(木工用ボンド)を使用する際は、貼り付ける革のどちらかに塗るだけでOK。貼り合わせた際に時間経過によってくっつきが甘かったり、ズレてしまうことを考慮し、乾燥するまではしっかり圧力がかかるようにローラーにかけるなどの工夫が必要になります。
おすすめの圧着ローラー | |
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ローラー | プラスチックローラー |
溶剤系の接着剤とは?
レザークラフトの本格派となるのが溶剤系の接着剤です。成分に工業用ガソリンなどが含まれているため、引火性があるものもあります。そのため、保管する場所にも注意が必要になります。
木工用ボンドとは違って化学物質的な匂いが気になりますが、接着力が非常に強くしっかりしたものを作りたい場合は溶剤系を選んだ方が無難でしょう。
溶剤系の接着剤の塗り方は?
木工用ボンドと違い、接着剤がなかなか革に馴染まないため、片面に塗るだけだと張り合わせる事ができません。したがって溶剤系の接着剤を使う場合は、貼り付ける革の2つに必ず塗るようにしましょう。
ちなみに、塗る際はチューブから直に直接塗りたくるのではなく、必ずヘラを使って綺麗に塗り上げましょう。革をより綺麗に張り合わせることを念頭に置くなら、2度塗りすることをおすすめします。(1回目の塗布は革に浸透させるため、2回目でくっつけるため)
おすすめの塗布ヘラ
おすすめのヘラ | |
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ジラコヘラ | 革包丁(極上) |
レザークラフトにおすすめの接着剤5選
木工用ボンド
おすすめ度 (扱いやすさ) |
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誰もが知る木工用ボンド。実は買わなくても家のどこかに眠っているかもしれません。コンビニでも100均でもどこでも売られており、安価かつ、すぐに入手できる接着剤です。初めての接着作業は安全かつ使いやすいので初心者向けと言えます。
革の張り合わせの際は片面に塗ってもボンドのボリュームからつけることは可能。ただ、使う革によっては全くくっつかないと言うこともあるようです。使う前に”はぎれ”で試してみると良いでしょう。ボンドがはみ出した際に銀面につくと後になってしまう事があるので割と神経質になる必要があります。
サイビノール
おすすめ度 (扱いやすさ) |
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サイビノールは白ボンドとも言われており、水っぽく伸ばしやすいという特徴があります。しかし、乾いた後の接着力は非常に強力。匂いも少なく安全性に優れている点も使いやすさとしては好ポイント。
木工用ボンドと似ていますが、片面だけだと接着力は弱め。必ず両面に塗るように心がけましょう。また、塗る面積が多い場合は一度革を湿らせてあげることで乾燥を遅らせる事ができます。
皮革用ボンドエース
おすすめ度 (扱いやすさ) |
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木工用ボンドやサイビノールと似た接着剤です。乾くと透明になるのでちょっと失敗しても悪目立ちしづらい特徴があります。木工用ボンドやサイビノールよりも少し固形に近い触感。塗る際は水性ボンドを伸ばすというより、擦り伸ばすイメージに近いでしょうか?
Gクリア
おすすめ度 (扱いやすさ) |
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100均など割とどこでも入手できる溶剤系の接着剤です。粘りがあるため、塗布するのに慣れるまでに少々手間取るかもしれません。
しかし、液体は透明で乾いた後も悪目立ちしない特徴があります。したがって溶剤系接着剤を初めて使ってみるといった初心者の方は入門としておすすめ。
使用する際は貼り付ける革両方に塗り、ある程度乾いてからくっ付けるといった使い方になります。同じGシリーズでG17ボンドがありますが、接着力はG17ボンドの方が接着力は強め。より強い接着力を求める方はそちらで試してみるのもアリ。
ボンドG17
おすすめ度 (扱いやすさ) |
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既にレザークラフト以外で使用したことがある人もいるのではないでしょうか。G17ボンドは黄色の粘着性のある接着剤。乾いた後も黄色く残るので使いすぎたり、はみ出る量が多いと悪目立ちしてしまうデメリットがあります。
しかし、粘着力は先に紹介したGクリアよりも強め。かつ100均などで購入した際は容量的にコスパ良し。使用していくと蓋が固まったり、排出口にボンドの塊ができるといったストレス要因が発生しがち。塗り方はGクリアと一緒。
スーパークラフトボンド
おすすめ度 (扱いやすさ) |
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高い接着力が強みのスーパークラフトボンド。塗る際は薄く塗らないと乾燥まではかなり時間がかかってしまいます。溶剤系の塗り方と同じく、張り合わせる2つの革に、ヘラなどで薄く塗り、手にベトつかない程度まで乾かします。
ベトつかない程度になったら張り合わせ、ローラーなどでしっかり圧着すれば張り合わせ完了です。バッグなど長期に渡る使用する目的の物を作る際はスーパークラフトボンドがおすすめです。
天然ゴムのり
おすすめ度 (扱いやすさ) |
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溶剤系の接着剤で、トルレン・キシレンという成分が入っているので石油のような臭さが特徴的なゴムのりです。使用する際は換気された状態で使うことは必須。また、引火性があるので管理する場所も注意が必要な接着剤です。
伸びが良く、ぬめりのある感触で革に浸透しやすい特性があります。そのため接着力は非常に強力。乾くと”ゴムのり”ですので黄透明な色に。はみ出した接着剤はしっかり拭き取らないと目立ってしまいますので扱いは慎重に。
ダイアボンド
おすすめ度 (扱いやすさ) |
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靴修理にも使われるほどの強力粘着力を持ったダイアボンド。使い方は張り合わせる両面に薄く塗り、ベトつかない程度まで乾いたら張り合わせ、ドライヤーで温風を当てる。といった溶剤系の貼り方にプラスαした方法になります。
張り合わせる前にヤスリがけが必要など効果を発揮するための準備作業が多いため、それらの工程が踏めない初心者の方は効果を発揮できない事が多いです。
よくある質問
- 酢酸ビニル樹脂系の接着剤とは?
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酢酸ビニル樹脂系は、木工用接着剤と言われる商品の成分になります。有名な商品だと木工用ボンドです。よく見た事がある黄色のパッケージの木工用ボンドは、酢酸ビニル樹脂成分が50%前後、水分が50%といった配合になっています。さらに速乾性を早めるボンドを選びたい場合は、酢酸ビニル樹脂成分がより多く配合されているものを選ぶと良いです。
- 接着剤が必要になる場面は?
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接着剤は革とプラスチックといった組み合わせや革同士の接着といった場面でよく使われます。革同士を貼り合わせた作品を作った後に中に膨らみが生じてしまうと良い出来とは言えませんよね。つまり、膨らみ防止として接着剤(ボンド)が活用できるということです。